月刊誌のアサヒカメラが休刊すると言う。
1926年創刊という、日本最古のカメラ雑誌です。
生まれた時からあった訳で、写真雑誌は当時アサヒカメラだけでしたから感慨は深いで
す。 中学生の時、写真やカメラに興味を持ちましたが何せ雑誌は、中学生にはそう簡単
に買える価格ではなかったです。 定期的に購入したのは、ずっとずっと後のことでし
た。
写真をやるにあたり、雑誌は毎月数誌を購入してました。
そんな中で、残念ながらアサヒカメラを買うことが少なくなっていきました。
どうにも構成が硬いと言うか見ずらくなって、自然と他誌のみ購入するようになりまし
た。 それでも毎月、店頭では必ず内容をチェックしました。
写真歴は長いので写真のノウハウなどではなく、雑誌を選ぶ基準はカメラの記事=新商品
のリポートに尽きます。
カメラ自体の販売も良いとは言えず、カマラマンが必要とするカメラも代り映えのしない
世界になってしまいました。
今やスマホで、気軽に写真が誰でも撮れる時代です。
そう言う人たちが、本格的にカメラの世界・写真の世界に入って行くことは少なくなって
しまいました。
写真やカメラのノウハウが全て詰まっている写真雑誌ですが、必要なことは全てネットで
収集する時代に変わってしまったのですね。
写真をやりたての頃やカメラに興味を持ち始めた頃は、雑誌が非常に有効な情報になりま
す。 それらの雑誌から学ぶことは多いです。
しかし、写真は実技なので撮ってなんぼの世界です。
本をいくら読んでも実技ありきなので、上達することは皆無です。
それでもなお雑誌を読み続けるのは、新たな知識の吸収と言っても過言ではありません。
実技は不可欠ですが、時代も技術も変わっていきます。 デジタルカメラの出始めは、多
くの写真家=プロ写真家が乗り遅れました。
プロ写真家がフイルムに見切りを付けたのは、そう遠い昔ではありません。
ほんの十数年にも満たないのです。
実技を重視するあまり、時代の流れにのれなかったのです。 写真館も例外ではありませ
ん。
報道の分野では、デジタルの瞬時性が何よりも評価されました。
フイルムを現地で現像する現像車も、バイク便も不要になったのですから・・・。
カメラのデジタル化は、写真界に大きな影響を与えました。 フイルムとフイルムカメラ
唯一つだった物が、多種多様な形態に変わってしまったのです。
その時期の雑誌の記事は、フイルム派とデジタル採用派に二分されていた感があります。
その後、スマホの出現により写真界は一変してしまいました。
誰もが写真を撮れる、一億総写真家時代が始まり写真雑誌は目的を失って行ったのでしょ
う。
とは言うものの
こういう専門誌を買う人こそが、真のカメラマンなのです。
慙愧に耐えません。