この曲は、とんでもない難曲。
リヒナーの曲は分かりやすい曲が多く、お子様の発表会の定番だそうです。
しかし、大人になったら多分まともには弾けないかと・・・。
音符は少ないです。 伴奏はシンプルです。
それが為に、音を一音一音表現するのが驚異的に難しいです。
先ずは、楽譜。 楽譜通りに弾いたら、残念な曲に間違いなくなります。
ゆっくり過ぎると、左手が目立ちます。 やや早く弾くと、即席ラーメンに・・・。
そして、ピアノです。 YouTube模範演奏を聞くと、録音が非常に宜しくありません。
生ピアノは、本来の空間と響板の開きで弾いていません。
切ない曲なのです。 こもっては、残念になります。 高い音は、キレが必要です。
このメリハリは、とんでもなく難しいと思います。
上手な人ほど、この曲は壁になり立ち塞がるのじゃないでしょうか。
一音入魂が要求される、とてもハイレベルな曲です。
この曲は、エリーゼのためによりも厄介です。 エリーゼのためには山あり谷あり、ドラ
マティックですが、忘れな草そうではありません。
ただひたすらに、淡々と続きます。 これって、かなりキツイのじゃないでしょうか。
よく言われるように、難曲ほどパターン化されていますね。
音符が多くて、一見大変そうな曲はテクニックでねじ伏せることができる。
ノリで行ってしまう。
メロディアスな曲は、そうは行きません。 そのどうにもならない、典型的な曲だと思い
ます。
作曲は、ドイツのリヒナー(1829-1898)。
ロマン派の作曲家です。 同時期の作曲家には、ショパン(1810-1849)も・・・。
楽譜と手持ちの演奏CD
演奏はラルス・ルース(スウェーデン)
残念ながら、YouTubeに模範演奏は見つかりませんでした。