MTFとは、Modulation Transfer Functionの略称
レンズの性能は見た目では全く分かりません。
それがゆえに、レンズ構成図は必須事項になります。
トータルの性能はMTF曲線で、大体の性能を知ることができます。
MTF曲線はメーカーにより基準が異なりますので、メーカー間の比較は出来ません。
同一メーカーならば、価格による違いやレンズ構成による違いを捉えることができます。
ズームレンズはワイドとテレの両端。 単焦点は一つです。
レンズ周辺までの解像度の変化を客観的に知ることが出来ます。
ニコンのミラーレス一眼は2018年が初発売であり、50mm1.8と共にデビューしました。
今も昔も35mmは設計が難しいようで、2025年にようやくデビュー。
Fマウントからは15年も要しています。
MTF曲線はあくまでも客観的な数値で、実際の写りは撮ってみなければ判断は出来ません。
ウインドウズビスタは2006年、ウインドウズ8は2012年の時代です。
その頃にに開発されたレンズが14-24mmF2.8です。
性能には隔世の感があります。
性能だけを見る向きも数多存在しますが、性能を追いすぎると画像が平板になります。
つまり、立体感が著しく損なわれます。
これはマイクの、コンデンサーマイクとダイナミックマイクのような差と考えても
良いでしょう。絶対的な数値性能が良くても実際は多くの場合使われません。
人間の知覚やら脳は、数値の上を行っているのです。
レンズ設計者としては、痛し痒しが常に存在します。
オーデイオ機器が最終段階で、試聴により決定されるのと同じかも知れません。
数値は数値でしかありません。
ニコンFレンズとZレンズのMTF曲線。
※資料はニコンイメージング様のホームページより引用しました。
14-24mm(F・Z) 2007/2020 13年後発売 開発より18年経過
24-85mm(Fマウントレンズのみ) 2012年発売 13年経過 新規発売なし
Z24-70mmは有りますが、望遠が85mmに比し短いので不満が残ります。
Z24-70mmF4は2018年に発売されています。エンジニアと撮影者の乖離があります。
Z70-85mmが発売されれば、Z24-70mmF4は間違いなく売れなくなるでしょう。
24-120mm(F・Z) 2010/2022 12年後発売 15年経過
70-200mm(F・Z) 2009/2020 11年後発売 16年経過
50mm(F・Z) 2011/2018 7年後発売 14年経過
35mm(F・Z) 2010/2025 開発より15年後発売
Fマウントレンズ
35mmF1.4G 2010年 261,800円
50mmF1.8G 2011年 35,200円
70-200mmF2.8EDVR2 2009年 341,000円
14-24mmF2.8G 2007年 304,700円
24-85mmF3.5-4.5GVR 2012年 84,700円
24-120mmF4GEDVR 2010年 173,800円
Zマウントレンズ
35mmF1.2S 437,800円
50mmF1.8S 91,300円
70-200mmF2.8 VRS 350,900円
14-24mmF2.8S 348,700円
24-120mmF4S 154,000円