いわゆるフイルムカメラが姿を消して数年、新製品が途絶えて21年程になります。
新古品等が中古カメラ店に並ぶことはあっても、全てがデジタルカメラにシフトしている現在ではフイルムカメラの時代は完全に終わったと言っても過言ではありません。
使い切りカメラは残存していますが、所謂カメラの範疇ではありません。
フイルムカメラでは、カメラの価格やランクによって写りが違うことはありません。
測光形式はランクにより天と地程に違いがありますが、現像で整えることは可能です。
端折って言えば、2千円程度のカメラと30万超えのカメラの写りは差がありません。
同じレンズを交換式のボディに装着した場合、カメラの価格により絵に差が出ることは
ありません。露出の濃淡は差ではありません。
つまりレンズが全てを支配します。 歪曲もボケも写る全てがカメラの違いによらず
等しく造影されます。ですから。F5やF6は使い手の都合以外の何物でもありません。
写る絵は同じに尽きます。
ところが、デジタルカメラはそのようにはなりません。
レンズに依存する部分は、多分に半分以下となるでしょう。
デジタルは実際の絵ではなく、置き換えられた信号にしか過ぎません。
つまり、本当の意味の写真ではありません。
良くできたコピーと思っても差し支えないでしょう。
この仕組みはCDやDVDと少しも違いません。
レンズの場合は歪曲を補正するには、レンズの枚数や研磨で補正をかけます。
あちらを立てればこちらが立たずで、中庸なところを選出します。
デジタルは信号なので、レンズから得た信号をいくらでも補正は可能です。
ただ、レンズは交換されるので、補正も中庸となります。
スマホや固定焦点のデジタルカメラが歪曲が少ないのはこの理由によります。
補正がレンズに特化できるからです。
フイルムカメラの場合、収差は残るのが普通ですから
その収差を理解した撮影が求められます。これは逃げる事が出来ません。
デジタルでは収差も難なく補正が可能になります。
フイルムカメラでは現像してプリントして終わりですが、
昨今ではプリント段階でデジタル化をしています。
あくまでも引き延ばしはアナログでするべきでしょう。
残念ながらアナログの機器はもう販売されていません。
数多のフイルムカメラを使ってきましたが、写りに差を感じたことは皆無です。
露出は絞りや感度ですから想定内です。機器による差ではありません。
モノ(=機器)として使いやすいのかどうかであって、レンズの性能は左右されることが
ありません。
3分割測光でも1005分割測光でも、それは露出だけのお話で
カメラの仕様の差であって写る絵に影響はありません。
オーバー気味になるカメラもドンピシャになるカメラもありますが、レンズとは何の関係もありません。絞りの調整はカメラの勝手です。適正露出にする機能とそうでない機能との差があるだけです。お高いカメラには、そこ当たりに頗るお金がかかっています。
カメラを何十年もやっていますと、みな同じで何でこんなにお高いのかと思いますね。
マグネシウム合金やらアルミ合金、そこまでやるかと筐体にはお金をかける。
写ルンですではプロはお金を貰えないので、機材にお金をかけます。
F100やF90に200万円のレンズ付けて撮影しても、差は出ません。フイルムなら。
ある意味フラックシップ機は見栄かも知れません。
デジタルは違いますよ。
全く。
我々が日常見ているテレビは全てデジタル画像なのですが、
感じたことありますか?
カメラの差分かります?
レンズの差は?
カメラメーカーの差は?
スタジオカメラとENGの差分かりますか?
今のカメラと昔のカメラの差、分かりますか?
全然違うんですよ。