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下の絵は49年前に描いた絵です。下宿のドアのガラスの目張り用に描きました。
少女漫画を描くのには、決まりごとが存在します。
まず目です。 これは格別に大きくまつ毛もバッチリと長くなくてはいけません。
頭。いわゆる顔は大きくなけれはいけません。
顎は三角に・・・、髪の毛は現実的な真っ黒ではいけません。
手は細く。
線のタッチは、ごく細でなければなりません。
などなど、少女漫画には伝統的な描き方が存在していました・・・、大昔は(>_<)。
実は、キモである目はどなたが描いても、みな似るのです(*^^*)。
そして、少女漫画には三つの系統があります。
皆さんご存知の「池田理代子さん」「里中満智子さん」「ちばてつや」さんです。
ちばてつやさんは「あしたのジョー」で知られてますが、
基本は少女漫画でした。
画風は「池田さん」「里中さん」「ちばさん」に順に、
伝統的な少女漫画の画風は薄れていきます。
私が少女漫画家になろうと思った理由はふとしたことからでした。
(漫画家になってません(>_<))
小学生の頃、特に中学生の時は貸本屋に入りびたりでした。
そんなころ、貸本屋で池田さんや里中さんがデビューしてましたね。
貸本屋は作家の登竜門だったのです。
皆さんは、貸本屋時代の絵を見ていないと思います。
皆さん知らないのですが、貸本は大体A4サイズより小さいです。
つまりコマ割りすると、もの凄く小さく絵を描かなければいけません。
ですから、細かな絵を描くのはまずやりません。ですから、
絵は上手には見えないですね。すべて手作業の世界ですし。
量産作家さんの絵は、お世辞にも上手と言えません。
たくさん書く人ほど絵は下手です。
上手に書いたら商売にならないのです。
今は大きく書いたり、ソフトで描きますからごまかしは出来ますね。
ですから、昔の漫画家の方が技量は凄いと思います。
まあ、さすがに各人とも現在の絵は、別人のように進化していますよ(*^^*)。
ある日、田舎の道端で・・・、
しゃがんで無心に漫画を読んでいる女の子を見かけました。
その時の純真な女の子の姿に心打たれましたね。
あーっ、仇やおろそかで漫画を描いちゃいけないんだって思ったのです。
それで、子供に夢を与える漫画家になろうと思ったのでした(なってません(>_<))。
しかし、ハードル高かったですね、
いわゆる劇画や少年漫画とは全く描き方が違ってたからです。
ですから大きな目は、極力ディフォルメするようにしました。
話が大きくずれていますが、ピアノも全く同じですね。
ピアノで世に出るとか生計を立てようとしたら、半端じゃ出来ないですよね。
音大もそうだし、誰かに師事しないと無理なのがピアノの世界だと思います。
漫画には決まりごとがありますが、ピアノもありすぎるほどに多いですね(>_<)。
世界に一枚しかない・・・。
それが絵。誰にも真似ができない、それも絵。
この細い線は・・・
もう描けない。