生産者 卸問屋 小売り業 それぞれの立場も
米は個別に検討する必要が
大昔筆者は問屋に20年勤めていて、営業でした。(米問屋ではありません)
不確かな部分もあり、また現在とは大きく乖離しているかも知れません。
生産者と小売りは目に見えますが、問屋はなかなか存在が分からないと思います。
参考までに、少しばかり記載したいと思います。
なお、勤めていた問屋は数十年前に廃業しました。
以下は
米産業とは直接関係ありません。
筆者が勤務していた問屋には
卸の価格ノートが事務所と営業所にそれぞれ置いてあって、それを見て伝票を書きます。
A・B・C・Dとランク付けがしてあり、Aは上得意概ね月の仕入れが○〇○万円以上等。
Cは殆ど注文が来ない、営業が行かないお店。
Dはそれ以下、現金仕入れもそうなります。
問屋は掛け売りなので、現金客は度外視になります。
当然ながら営業は、顧客を300件ぐらい抱えていて回れるのはAとB位。
Cは殆どが電話注文で、訪問するのは集金の時ぐらい。
何でこう言うかと言うと、卸は利益を乗せて売るのが商売と言う事実を人はあまり
考えません。 原価はかなり低いですよ。 大手の一流企業は原価が非常に高いです。
ですから、顧客の希望によりやむを得なく仕入れているだけ。
大手製品は製品が安心な分儲かりません。トイレットペーパー並みの利益率だからです。
上代を守らないと、即刻仕入れ禁止になります。
現在は独占禁止法により、再販売維持法によりそれらは禁止されました。
筆者の勤めた問屋は一次問屋ですから、製造メーカーから直で品物が入ります。
実は、同じことをメーカーもやっていて、問屋に卸価格を同様にランク付けしています。
大企業ほどそれは顕著のようです。 問屋の仕入れ額はデータ化されていますから、
同業他社で仕入れ価格が異なるのは普通です。一流メーカー品が大量に並ぶ他店では、
卸価格が実際に低かったです。一流メーカー品は品質が良いのでお客の希望も多いのですが、仕入れが高くては仕入れられません。
当時は小売り上代をメーカーが決めて表示、卸売り先には上代の85%・80%・70%
60%・55%・50%等それ以下で卸されます。
といち(10ケース+1ケース)や10ケースに2ケース増しなども、新製品販売時の
展示会(仕入れ祭り)の時は極普通でした。
新製品を仕入れる代わりに、売れ残った製品を返品すると言うのも常態でした。
ただ、割増納入商品は返品できません。
前述した瀬戸物。
小規模な小売店は瀬戸物は卸から仕入れますが、繁盛店では瀬戸物はメーカーから
直で仕入れます。 又買い付けにも行きます。産地は遠いので、輸送中に割れることも少なくありません。
多くの小売店では、全ての商品を上代から少し割り引いて販売します。
前述の通り、メーカ製品は割引が許されません。(取引停止になります)
生鮮食品でない限り、あらゆる商品は日持ちします。 逆に言えば売れない物です。
小売店の商品が一回転するには何年もそれ以上に年数が掛かります。
在庫は既に支払い済みなので、小売店の経営は大変になります。
新規のお店は、3年持つのが大変だと思います。
まあ色々考えて、米の価格は異常というかいい加減だと理解します。
この原因は、ほったらかしをしてきた農林水産省の責任以外の何物でもありません。
職員の方の猛省を期待します。
通常の商品は数百数千種類に及びますから、問屋は仕入れるのに慎重になります。
仕入れた以上は直ぐに支払いが生じます。
しかし、米は単一の商品じゃありませんか。 こんな安心な商品中々ないですよ。
食料なのに腐らないし。溜め込めるし。需要は一定数有ります。
まあ米問屋にしてみれば、
問屋の数が少ない(=一手に引き受けている)のであれば、儲かりますね。
そこに競争は存在しませんから。
2次・3次と卸すほど価格は上がって行きます。 5次問屋まであると言うのなら、
5キロ500円が、例年の2000円に上乗せ。2次で2500円。3次で3000円。4次で3500円、
5次で4000円になる計算でしょう。これは卸値です。
小売店は更に販売価格を設定します。勿論推測です、事実ではありません。
これも推測ですが、価格は昨年の価格を基に設定するはずです。
つまり、決して原価ではありません。
米の場合、従来販売価格の2000前後からスタートしていると推測します。
そこにそもそもの問題があると思います。ですから、新米が2000円にはなりません。
値上がり後の3500円前後で考えられると推測します。
在庫米は利益の塊なので、時間がたてばどんどん下がります。
売り切らないと損になります。
現在はあらゆるものの上代が廃止されました。ですから販売価格は参考上代で示されます。メーカーは、値引きを前提で価格を高く設定するのが常でした。
独占禁止法により、一部商品のみ再販売価格が認められています。
政府は米に対して、独自の政策を決めるべきだと考えます。
JAを廃止なり携帯を変えて、新たな米納入方式を考えるべきだと思います。
米が主食だと、農業の基幹だと考えるならばです。
米独自の法律を整備することが必要でしょう。
それぞれが利益を操作できない(生まない)ように、ある部分では政府直轄にするべきと考えます。
現状の農家の買い上げ価格を、永年のデータから算出し算定。
買い上げはJAを廃止もしくは形態を委譲し、政府農林水産省管轄に。
従来の大規模米問屋を廃止し、政府及び地方自治体の直轄による拠点卸。
配送は休眠状態の鉄道を有効利用、大量に輸送するシステムを構築。
従来はトラック輸送などなかった。人件費も輸送費もドライバー不足も解消。
輸送やドライバー云々と言うのは言い訳ですよ。逃げです。
コンビニの数は米屋さんより間違いなく多いです。
さりとて、120円のアイスが300円にはなりません離島や山小屋ではありませんよ。
価格維持は可能なのです。価格高騰の理由にはなりません。
輸送がどうのと、ドライバー云々勝手でしょうが。 努力が足りません。
米を再販指定商品とし、販売価格を設定。 国民が買える価格、希望する価格で設定。
米が主食であるならば(事実主食)、それを守り維持するのは国つまり、農林水産省の仕事です。民主主義の誤った使い手になってはいけません。
米農家を守るならば、それ相当の補助なり援助をして然るべきです。
それにより、米農家は安心して米を作ることが可能になります。
生産から流通まで、政府が直轄し安定供給を保証するべきでしょう。
穿った民主主義は必要ありません。
そうするならば、クマ多い県の人民も頑張ってクマの侵攻に耐えていきます。
行政とお金ならば、質の悪いクマの対策よりは実現が可能かも知れません。
米が安く安定購入できれば、米離れは減少するでしょう。
来たるべき災害にも備えることが可能になるとも考えます。
選挙で勝ったの負けたの、石破おろしだと
みっともないとしか言いようがありません。
どうしてこいつらは自分のことしか考えないのか。
同じ国民として、何とも情けない。
※ 個人の実直な意見です、お間違えないように