特殊な撮像素子を持つシグマの一眼レフが、満を持して登場です。
    
    データを見ると、大幅にリファインされています。
    デザインはオーソドックスなものですが、ファインダーも本格的になり使い勝手は相当向上しているようです。ローパスフィルターの無い鮮明な映像は益々グレードを上げたと想像されます。
    
    価格は20万円程度とされています。現在のSD-10が18万~19万円ですので、実質的な後継機と見てよいでしょう。画質はサンプル画像を見る限り恐ろしく向上しており、傾向はリバーサルフィルムそのものでデジタルカメラの画像ではありません。抜けのよさは特筆もので、他のカメラとは一線を隔します。
    
    ただし、どれだけカメラの性能が優れていてもその実力が必ず発揮されるものでは決してありません。
    それは写真芸術すべてに言えることです。
    
    かつてソニーは音源収録の世界で大変な実力を発揮していました。数十年も前の話です。
    ソニーのコンデンサーマイクロホンは実に特性がフラットで、当時のダイナミックマイクロホンとは比べ物にならない忠実な録音が可能でした。
    現在でも楽器の録音はコンデンサーマイクロホンが主ですが、ライブのボーカルなどではダイナミックマイクロホンが主に使われます。特性がかまぼこ型の方が子音が出ず耳障りにならないからです。
    
    人間の視覚も同様で、実際は中心部分しか見ていないのが実情です。また、視覚にはエンハンス機能がありませんしノイズもありません。
    
    話がそれましたが、つまり「高忠実度」=「高性能」ではないと言う事です。
    シグマの新一眼は「高忠実度」=「高芸術性」を目指しているように感じます。
    
    前述の通りシグマSD-10の画像は1000枚以上サンプルを保存してありますが、最近はは一度も見ていません。
    怖くて見れないのです。それほどシグマの画像は違います。