古いビデオを整理していたら、テレサテンの番組を録画したのが出てきた・・・。
    わずか30分程のテープには、死に至るまでのクリップがヒット曲とともに収められていた。
    
    最初の「空港」のヒット、そして10年目の「つぐない」の大ヒット・・・。
    
    「夜のフェリーボート」「時の流れに身をまかせ」「別れの予感」など
    次々とヒット曲を打ち出し、テレサは消えて行った。
    
    テレサの42年間の生涯はあまりにも短くはかない。
    
    テレサは晩年の多くをパリのマンションで過ごしたという・・・。
    愛人に貢ぎ、借金までしたという噂も・・・。中国共産党に追われていたとも・・・。
    
    晩年のテレサは体調がすぐれなかったともいわれている。
    
    この録画したテープには、日本最後の公演の一曲が収められている。
    曲は「夜来香(イエライシャン)」、
    中国の歌であり鄧麗君 Teng Li Yun 41歳のリリース曲である。
    彼女が「私はどこにいても中国人」と言い続けてきた、愛国心を象徴した衣装での出演。
    そこには、私たちを魅了し続けたテレサテンの姿はどこにもなかった・・・。
    
    三度目の再起をかけた、荒木とよひさ・三木たかしの両コンビによる新曲
    「泣かないで」は1995年5月始めに完成・・・。
    バラードの素晴らしい曲・・・。  まさにテレサのための一曲・・・。
    
    しかし、テレサはその報告を待つことなく1995年5月8日その生涯を終えてしまった。
    
    テレサにとって日本という国はなんだったのだろう・・・。
    そして中国とは・・・。
    
    台湾の国民的英雄となったテレサテン。
    
    日本人旅行客の多くが訪れるのも
    鄧麗君 Ten Li Yun、
    彼女の眠る墓地だという・・・