えーと。
    ずーっと気になっているレンズがありますな。タムロンAF28-80mmアスフェリカル。117Dですなあ。
    じつは1999年発売のレンズなのですよ。だもんで当時のまんま、ズングリムックリ。コンパクト軽量。
    そして当時のまんまのフォルムですよ。それっていまだに売られているんです量販店でも。
    価格は税込み\39.900なんだけど、量販店では8000円を切るのデス。
    まあ、価格はなんだけど超ロングセラーなんであります。これは凄いのでありますよ。
    
    しかし残念ながらこれは二世代目のレンズであり、現在の製品にニコンマウントはありません。
    正確に言うとタムロンでは既にニコンマウントは止めたようで、量販店ではまだ売っています。
    まあニコンに付けるのであれば早急に購入しないとなくなるかも知れません。生産完了後は
    旧タイプの77Dを探さなければいけませんが、今となってはこれも非常に困難です。
    
    10年も変化なし。これはある意味凄いのです。これはもろにタムロンSP28-75mmF2.8とダブルのです。
    もちろんデジタル専用ではありません、フルサイズ用なんであります。(当然か)
    
    いや、じつはニコンのAF28-80mmもチョット気になるのです。ちびのくせに非球面レンズを採用しており
    ニコンさまのコメントだと優れた描写性能を誇るとあるのデス。
    まあ外見やマウントのエンプラなんかどーでも良いのですな。
    
    発売年は2001年3月発売、レンズ構成は6群6枚。
    つまり時期的にこのレンズはフイルムカメラのニコンUセット用であり(同時発売)
    F80D、デジタルのD1にも対応したのですな。
    もちろんUS、U2のセット用レンズでもありました。U2の発売が終了する2006年まで生産されたと思われます。
    
    タムロンの先代は77Dで1955年に発売され1998年に生産終了。117Dに受け継がれた訳であります。
    残念ながらニコンマウントは生産中止されてしまったようです。
    
    製品としては先代の77Dからですと、15年も連綿と生産されているレンズなのですねえ。
    まさに隠れた名玉なのでしょう。
    
    さて肝心な評価ですが、まだ未購入なのでネットで検索すると何やら「眠い描写」とのコメントを発見。
    また他のページでD50で撮った写真を見ると、なかなか普通に撮れている様子。
    何に比べて眠いのかは買って見なければワカラナイので、またまたタノシミが増えそうであります。
    他のページにも作例が載っていたが、評価はいずれも不可思議で面白い描写とのコメントがありますなあ。
    よくよく見ると多少線の太い描写。いやいや、デジタルカメラのせいでしょうねえ。
    
    シルバーバージョンもあるのだけれど、基本は黒だからチョット残念。
    
    
    あとニコンで言えばマニュアルの25-50mmと28-45mm。
    なんという使い難い倍率だろううねえ。
    この28-45mmはニコン資料によると、世界初のワイドズームなんだそうな。
    1975年、今から35年も前の話です。あちきが欲しいのは後期のAi化されたもの、なにせそれでないと使える
    物は売っていないのです。25-50mmは1979年発売というからまあそこそこ新しい。でもないか。
    
    そんで35-70mmですなあ。まあこの三点。いずれも倍率を欲張っていない。
    というか描写と倍率は比例しないのです。今ではなんだけど、当時は単焦点が当たり前。
    比較の対象は単焦点レンズなのです。つまり歪曲収差などは抑えないとイケナイのです。
    その点この28-45mmの28mm域の歪曲収差は、ニッコール千夜一夜データによると-1.8%以下であるという。
    驚きのデータなのです。
    ちなみに最新のAF28-70mmF2.8は-1%程度、1992年発売の普及版28-70mmレンズは-2.1%程度。
    単焦点28mmF2.8は-1.3%程度、28mmF2は-1.2%程度、28mmF1.4は-0.8%程度というのが某テストサイトに
    載っています。個体差はあるでしょうがそんなものでしょう。
    ちなみにタムロンSP28-75mmF2.8は-1.6%程度、キヤノン28-70mmF2.8は-1%程度、同じくキヤノン
    28-135mmは-1.5%程度であり28-300mは1.7%程度というデータもあります。
    このようにフルサイズの28mm域のデータが良いのは最近のレンズだからであって、
    35年前のレベルではやはり凄い事なのでしょう。
    
    ここでひとつ問題を。
    フルサイズでは28mmがまんま28mmだから、歪曲もほとんどが-2%以下のレンズばかりで問題がありません。
    ところがAPSサイズでは18mmが28mm相当の画角になりますねえ。
    巷のズームレンズもほとんどはこの難局に対してはお手上げです。-2%から-4%という歪曲に悩まされます。
    つまり28mmの画角で歪を目立たせなく撮るには、フルサイズのカメラが必要なのです。
    
    逆に言えば、APS専用のレンズで18mmからのものの24mm域、つまりフルサイズで35mm程度の歪曲は
    極端に少なく優秀になります。APSではフルサイズの画角である35mm相当、つまり24mmからを使えば
    鮮明な画像が得られることになります。
    
    
    ニッコール千夜一夜について。
    
    ニコンファンならば恐らく誰でも知っているだろうレンズの開発秘話です。
    ニコンレンズはなぜ高いのだろう。
    ニコンレンズはなぜコントラストに優れるのだろう。
    ニコンレンズはどうしてあんなに重いのだろう。
    ニコンレンズにはどうしてあんなに種類があるのだろう。
    どうしてニコンのレンズは中古でも高いのだろう。
    いろいろな疑問がレンズを見るにつけ沸いてきます。そんな疑問を打ち消してくれるのが、
    ニッコール千夜一夜だとtokyoは思っています。