オーディオをやっていると不思議に思うことがあります。 オーディオ、違いが分からないとか差がないと言う人の存在ですね。
    
    単なる電気信号だから、変わるはずがないと断言する御仁も多々おられます。 ケーブルなどは良い例で、ただの紐・・・それなのに
    
    1メートル数百万円の物もあり200円の物も普通にあります。 アンプやCDプレーヤーを買うと必ずついてくるケーブル、細いですね。
    
    電源コードに至っては、必ず付属の物を使うようにと釘まで刺されます(-_-;)。 RCAケーブルも金メッキになったのは、割と最近・・・。
    
    スピーカーケーブルは単純なよったケーブル、ベルデンなぞが一番音が良いと断言してはばからない御仁も非常に多い。
    
    単純なコードが良いのは当たり前で、環境が申し分なく良好な状態ならばそれはある意味正しいです。 でもそれはそれであり得ないことなのです。
    
    50年や60年前とは何もかもが違うのです。 そのことをあまり考えない世代の御仁がとても多いのです。
    
    オーディオ3に書いてありますが、あらゆる製品の価格の差は条件によります。 つまり、違いが分からないとか差がないと言う人 は
    
    事実誤認をしている場合があります、これとても重要です。 その事実誤認の理由もまた存在します。
    
    まず、とても耳の良い人(測定器レベルで良い人)がまずそういう傾向に陥ると考えられます。
    
    耳の悪い人は、ある周波数から6db低下したとします、耳の良い人は-2dbとします。 その差の4dbの違いは非常に大きいですね。
    
    つまり、コードでのレベルが数デシベル下がっても十分聞けているのです。 耳の悪い人にはなんだかなあと言うレベルが、平気で聞こえるのですね。
    
    この差が評価になっていると言う点を見逃すことはできません。 耳が良いという事は、入ってくる音のレベルが高いという事で
    
    それ以上でもそれ以下でもありません。 検知能力が高ければすべて良いのかというと、そうではないと思います。   
    
    そして環境です。 これはオーディオ構築の環境という事になります。 違いが分からないとか差がないと言う人は、機器の環境にその原因が
    
    あるのではないかと言う事です。 これにはボトルネックという事が原因の場合もあります。
    
    多くの人は機器の最終端であるスピーカーが貧弱、もしくは性能が良くないのです。 どんなにケーブルを高価な物に変えても、スピーカーの
    
    再生能力が貧弱では差は分かりません。 何をかけても同じような音で鳴るスピーカーは最悪です、スピーカー側で吸収されてしまいます。
    
    違いが分からないとか差がないと言う人は、まず自分のスピーカーが素のままの音を出すのかを確かめる必要はあります。
    
    今は自作する人もユニットもない時代ですから、素のままの音が出せるスピーカーを探すことが第一になります。 そうでないと、
    
    ケーブルの差などは全てスピーカーの個性に吸収されてしまいます(>_<)、ここ大事です。
    
    市販のスピーカーのほとんどは、素のままの音は出せないし出すようには作られていません。 素のままの音を出すスピーカーは、市場では
    
    売れないのです(ここ大事)。ですから、違いが分からないとか差がないと言う人はここで事実誤認をしている可能性は否定できません。
    
    それでは素のままの音を出すスピーカーはどうなのかというと、基本スタジオモニターに行きつくと思います。
    
    ここから先は録音の問題とか、CD制作の問題とかになりますので複雑怪奇ですから割愛します。
    
    良く、雑誌の評価は信用できないとか買ったけどイマイチだったとか言われることありますが、上記のことがありますので評論家を誹謗するのは
    
    やめましょう。 高価な機材をテストしてくれるのは、そう言う人しかいないのです。 個人は何処まで行っても、個人でしかありません。
    
    
    そういう訳で、高価な物は買えないのでごくフツーなレベルで、RCAケーブルを変えたときの違いを検証してみましょう。
    ゾノトーン7NAC-5000 Meister  (生産終了品)
    ※画像はゾノトーンさまホームページより引用
中庸にして豪快。
    オヤイデ様からお借りしたTUNAMI TERZO RR V2との比較では、
    
    TUNAMI TERZO RR V2は高音が透き通るように伸びていて、
    
    B&W702Sでは迫力が素晴らしいです。 ただ私のメインのスピーカー
    
    ではややスッキリしすぎた感じでした。 ゾノトーンは低域がしっかりと
    
    音が重厚にしかもダイナミックに鳴るようです。
    
    7NAC-5000 Meisterは、B&W702Sにはピッタリのようです。 
    
    ただ私のスピーカーでは、やや物足りなさがあるのも事実です。
6NAC-3000 Meister (生産終了品)
中庸にしてオールラウンド・・・。
    このケーブルで私のスピーカーを鳴らすと、全体にこじんまりとします。
    
    7NAC-5000 Meisterとはかなり違う音に感じます。
    
    一聴やせたかなという感じです。 しかし、よくよく聞きこむと
    
    低域から高域までバランスがよく、非常に中庸な鳴りを見せます。
    
    何処までも平凡で、どこまでも普通な鳴りです。
    
    それがために、物足りなさを感じてしまうのだと思います。
    
    もしかしたら、これがCD本来の音に近いのかも知れません。
    
    決して面白い楽しい音ではありません。 モニターライクですね。
    
    対して7NAC-5000 Meisterは腰の据わった音で、明瞭です。
    
    6NAC-3000 Meisterは果たして高忠実度なのか、
    
    それともそうでないのか、
    
    ちょっと評価に迷うケーブルかも知れません。
再安価RCAケーブル (付属品)
スピーカーが試されるケーブル・・・。
    いつも聞く音量よりやや控えめにかけると、もやります。
    
    地下室で鳴らしているような響き・・。
    
    これは、当方の部屋の響きが助長された感じの音になりました。
    
    どれをかけても、もやい感は助長されます。
    
    高域はのこぎりの刃のようにささくれます・・・。
    
    ところが、
    
    音量を少し上げると一変します。抜けもさほど気にならなくなり、
    
    6NAC-3000 Meister と比べても、それほど大きく違わない鳴りと
    
    ということですね。 つまり、ある程度ガンガン鳴らすのであれば
    
    ケーブルの差を感じないかも知れないのです。
    小音量では使っては残念なケーブルが再安価RCAケーブル  (付属品)、しかしながら音量を上げていくと差が分かりにくいと言うか
    
    もしかしたら差が分からないかも知れないと言う、怖いケーブルでもありました。 メーカー付属の意味も分かる気がします。
    
    細いケーブルは見た目の通り、電流が勢いよく流れそうにも思えません。 その見た目が小音量時にははっきりと出る訳ですね。
    
    違いが分からないとか差がないと言う人の理由の一つがこの辺にもあるのではないでしょうか。
    
    ただ、いくら音量を上げても、ささくれ自体は直りません・・・。 価格の差は、ここにもしっかりと出るのです・・・。