2025年 現状所有カートリッジにテクニクス200Cがある。
2016年 45年前のカートリッジがよみがえる
    1969年か1970年に購入のカートリッジ、テクニクス200C。
    
    カンチレバーなど根こそぎなくなってしまったので使用不能に・・・。
    もう数十年は経っている。当時の価格で19500円、とても高かった。
    大事に使ったのだが、オーディオブームの衰退と、筆者の耳の都合で壊れたままに・・・。
    
    当然ながらもう針は販売していない。
    運よくネットで新品のデッドストック品を見つけ、購入。
    
    年数が年数だけに動作可能かが不安であったが、幸いなことに再生は出来た。
    
    ただ、出力がかなり低下している。
    MM型なのだが、200Cは2mmVともともとの出力があまり大きくないのだ。
    現在使用しているMM型の2個と比べると音量は半分ぐらい・・・。
    VUメーターはほとんど振れない。
    DENONの付属品は4.8mmV、ナガオカのMP-110Hは5mmVなので大きな差がある。
    
    テストのために音出しが必要なのだが、ヘッドシェルがない。
    それでやむなくDENONのカートリッジを外して使うことに。
    テクニクス200Cは針部分を外さないとシェルに取り付けができない。
    シェルに取り付けたまま位置決めができないので、少々面倒。
    
    DENONの説明書にオーバーハングは、シェルの接合部から針先まで54mmとあったので、
    キッチリ設定。
    
    夜間なので、ヘッドホンを使用してカートリッジをとっかえひっかえ繰り返し試聴する。
    あまりにも出力が違うので、かなり試聴は手こずる。
    
    音は出ているし(小さいが)、歪はないようだ。どうにももわっとして高域が抜けないので、
    いったんカートリッジの取り付けリードピンを外し、テクニクス200Cの端子を磨くことに・・・。
    ところがサンドペーパーがない。そこで荒療治、ハサミの刃でそろーりごしごし。
    リード線をかしめて再接続。音出しは明日・・・。
    テクニクス200Cをシェルごとマイナスイオン発生機にあてる。
    カートリッジは余分な帯磁を消磁器で処理(前日)しているのでそのままテスト開始。
    
    試聴前にレコード盤をマイナスイオン処理。
    
    う---むと、一瞬うなる。ナガオカやDENONの付属品のようなメリハリはないが、
    非常におとなしく繊細な音に驚く。
    
    レコードってこんなに良い音だったのかと言う感じ。SNの良い静かで音場の広い音。
    明らかに高音は綺麗で繊細。
    ちょっとかっちりし過ぎかなと言うレコード盤も、別物のように鳴る。
    
    先日購入の、スーパーアナログ盤はその良さが全く分からなかったが、改めて聴いて
    音質の良さにびっくり。改めて45年前に自分が書いたレポートを見てみたら、
    全く同じ感想が書いてあった。
    45年前、この音を聴いていたのだと認識。このテクニクス200Cでレコード盤を聴いて、音が悪く
    感じたらそれはソースが悪いのだとも書いてあった。
    
    1968年発売19500円、現在の貨幣価値で言うと80000円位。確かに当時としては高級であったと思う。