肩にはらはら 小雪がはらり
石の畳に 下駄の跡
衿に隠れた 乱れの紅が
ああ わたしを泣かすのよ
ついて行かれぬ 一夜の逢瀬
積もる想いを 吹雪に換えて
あなた
あなたのゆくてを
阻むのよ
風の便りに 噂を聞いて
ひとり寂しい 冬の宿
衿に隠れた 乱れの紅が
ああ わたしを泣かすのよ
おんな三十路の 一夜の逢瀬
袖が濡れます 心も濡れる
なんで
なんで女ばかりが
泣けるのよ
肩にはらはら 桜の花が
石の畳に 雪模様
あの日の絹の 乱れの紅が
ああ わたしを泣かすのよ
未練ばかりが 募る宿
またの逢瀬を 夢に見て
あなた
あなた恋しい
旅の宿