見知らぬあなたへ。
室生犀星の詩があります。
自分にとっても心に沁みる詩です。
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて 異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや
(室生犀星 抒情小曲集 小景異情より)
あなたも、かの犀星の詩のごとく
異郷の地に涙したことがあったのでしょうか。
そして、故郷に帰ったのでしょうか。
故郷があっても、
帰ることができない、現実。
月日は無常に過ぎていき、それと共に故郷はどんどん遠くなっていきました。
定めというものがあるのなら、それを叩きつけて砕きたい。
そう思っています。
ふるさとは 終に住まれぬ夢の町
遠くにありし犀星の 言葉は心に沁みにけり
つのる思いの浅はかに
こうべの白髪混じりたる われ幼き日の夢の世の
とおく彼方に 消えにけり
とおく彼方に 消えにけり
夢よこの世の正夢よ 終に住まれぬ故郷の
小雪にけぶる街の灯の 嗚呼なつかしき思い出は
吹雪となりて消えてゆく
嗚呼わすられぬ子の思い たれぞ親に伝えけり
たれぞ親に伝えけり